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読む。書く。のこす。

『永すぎた春』三島由紀夫(新潮文庫)

『潮騒』とともに異様に読みやすい*1三島ブンガクの一冊。確か高校生の頃にこの2冊を読んで「なんだ三島由紀夫とは言ってもたいしたことないな。」などと調子に乗った上で『金閣寺』を手に取ったら綺麗にカウンターパンチをもらった記憶がある。
春だし、という適当な動機で十数年ぶりに手に取ってみたけど、現在だとできちゃった婚なんかで「短すぎた春」*2が多い状況だし、かえって新鮮な内容なのかもしれない。

永すぎた春 (新潮文庫)

永すぎた春 (新潮文庫)

*1:心理描写や情景描写がとても丁寧に書かれているおかげなんだろうけど。

*2:婚約期間を春と捉えるなら、短いどころかそもそも春がないのかもしれないけど。