so:an

読む。書く。のこす。

古本からの落し物

寝転がって恩田陸の『ライオンハート』を読んでいたら切符が落ちてきた。西武新宿線、高田馬場発所沢着の特急券。350円。
どういった道のりをたどって、この本が所沢から福岡の古本屋まで届いたのかしばらく妄想してみたけれど、僕の貧相な想像力ではちょっとそのルートにまつわる物語を創造できなかった。ただ、時折古本の中に挟まれている思いがけないモノとの対面は、少なからず胸を躍らせてくれる何かがあるような気がする。胸を躍らせながら妄想し、何も思いつかなかったとしても。
僕がこれまでに経験したインパクトのあった古本からの落し物としては、結婚式の招待状(たぶん返事していないんだと)・免許証のコピー(本の元所有者か不明だけど)・20cmくらいある髪の毛が1ページに複数本(これは妄想が働きすぎて怖かった)かな。
逆にレシートやハガキのDMなどは、それなりの頻度で出会えるのではないかと。それにしても色んなものが栞がわりになっていて興味深い。