log.

履歴を記録すること

死者の上にある街・パリ

『ワールド・ミステリー・ツアー13 パリ篇』(同朋舎)
パリおもしれー!と、気分が高揚してしまった1冊。この本をパリの観光ガイドブックとして捉えた場合、目的地で日本人と遭遇するという可能性は低いだろうけど、土産話として披露してもそれを受け入れてくれる人の数はものすごく少なそうな気もする。それでもそのくらい個人的な旅の方が面白いような気がする。
パリの街を作るためにその地下から石を切り出し、地上にできた建物の数だけ地下には空洞がある。パリ中心部の食品卸売市場レ・アールの隣には歴史の長い墓地があったが、死体が増えすぎて限界を超えたのでローマ時代に掘られた地下のカタコンブに移された。約600万人分の骨。東京の地下にも惹かれるものはあるけど、パリの地下は歴史の重みが違うようでさらに興味深い。
目次。

  1. ヴェルサイユ宮殿の秘密に迫る 桐生操
  2. 失われたパリの胃袋を求めて 鹿島茂
  3. 地下迷宮「闇の都」に迷う 港千尋
  4. オペラ座のグロッタに抱かれて 原研二
  5. 恐怖のカタコンブに震える 友成純一
  6. パリの処刑場広場を訪れる 石井洋二郎
  7. 悲しくも美しい墓地に憂う 水原冬美
  8. 戦慄の奇っ怪博物館を見学する 小池寿子
  9. 脱獄したリュパンを追跡する 篠田勝英
  10. パリの怪奇城にようこそ 井上宗和
  11. フィルム・ノワールの世界に浸る 鈴木布美子
  12. ちょっと奇妙な博物館巡りをする 宇田川悟
  13. 古典から現代まで、フランス・ミステリ13作を読む 編集部

ワールド・ミステリー・ツアー13〈3〉パリ篇
桐生 操 港 千尋 友成 純一 鹿島 茂 原 研二
同朋舎
売り上げランキング: 519285