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読む。書く。のこす。

『戦中派闇市日記』山田風太郎(小学館)

昭和22年から昭和23年にかけての日記。
以前から自覚はあったけど、あらためて自分以外の人のただの日記を読むことが好きみたい。現在のブログの形式だけではなく、インターネットに出会った1998年頃から名も知らぬ見知らぬ他人のウェブ日記を読むのが楽しかった。ReadMe!のランキングの中途半端な順位のサイトを見てみたり。まあ他人の日記の何が楽しいのかと聞かれることもあるし、「ホームページを作ろう」とか「ブログを始めよう」といった類の文章の中に必ず含まれる禁止事項のひとつに、個人の日々を綴った日記は家族や友達以外に読む人がいないのでやめましょうなんてものがあるけど、僕個人の嗜好から言わせてもらうといやいやぜひとも日常を綴ってくださいとお願いしたいくらい。
ただ、僕にも日常の切り取り方や文体に好みがあるのですべてを読むというわけにはいかはないけど。だから、たまーにネット上でウロウロとしながら一目惚れしてしまうような日記に出会うと喜び勇んで過去日記をさかのぼって読んでしまう。過去の在庫があればあるほど嬉しい。うん、ニッチな趣味かもしれない。少なくとも今、大量生産している履歴書の趣味の欄には書けない。他人の日常を読むのが好きですなんて。
山田風太郎の日記とは何も関係ない感想だけど。

戦中派闇市日記―昭和22年・昭和23年

戦中派闇市日記―昭和22年・昭和23年