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読む。書く。のこす。

読書

あやふやでもやもやとした4月

Kindleで読んだ本を引用しようと思ったときに問題になるのが、寄せては返すページ番号の所在のあやふやさ。ずいぶんと今更な話なんだけど、人それぞれにページ番号が違うじゃないかと気が付いてからというもの何ページのここ面白いよねというコミュニケーシ…

敗北感が漂う

月曜日。ブックオカの一箱古本市へ買うぞー!と意気揚々出掛けたものの消化不良で帰陣してしまう。東野圭吾はたくさんあったのだけれど、僕の照準はそちらを向いてなかった。「さいごの色街 飛田」を買っておけばよかったなあ、と絶賛後悔中。 Instagram

清音vs濁音

「たさき」だと思い込んでいたのに実は「たざき」だった時の衝撃。正しい読みが分かってからも「多崎」が出るたびに濁って読むと一々リズムが崩れていく。読み辛いといちゃもんをつけながらの読書。 人名・地名の濁る・濁らない問題の初見での対応は大体にお…

妄想作家

9月からのグワーッとした生活のしわ寄せが来てしまい一休み。昨日届いた柴田元幸の『monkey』を寝転がってパラパラ。ポール・オースターってこんなに大きかったのか。 本を読みながら想像するのは、手にした物語の登場人物なんだけど、頭の裏っ側の方では何…

乾いた怪談

小野不由美『残穢』の余韻に引きづられるように同時に出版された『鬼談百景』をパラパラと読んでる。百物語の形式で99話の収録だけど、『残穢』と合わせると丁度100話になる仕掛けなのか?!と邪推したくなる程、体の中にぬめっとした怖さが残っている。 乾…

電子書籍と分冊への愚痴

暑い帰り道、オアシスとしてのブックオフで手に入れたのは、風呂読書用の105円本。 『姑獲鳥の夏』京極夏彦(講談社文庫) 『ダイナー』平山夢明(ポプラ文庫) 『恋愛小説』片岡義男(角川文庫) 京極夏彦のkindle版小説は、大人な理由があるとはいえ一読者…

引きずられた昼寝

録画していた『ほんとにあった怖い話 夏の特別編2013』を観るも期待外れに終わり、小野不由美『残穢』で口直し。 読みながら昼寝をしたせいかあまり良い夢を見られるはずもなく、この本にかなり引きずられてしまったかもしれない。 残穢作者: 小野不由美出版…

読もうというキッカケ

西之園萌絵というキャラクターに嫌気が差してリタイアしたのが『封印再度』。森博嗣という作家に興味は残っていたのでエッセイやウェブサイトは読んでいたものの作られた物語に関しては、シリーズや登場人物が変わろうともこれまでは食指が動かなかったのに…

百冊離宮

年が明け、仕事始めが近づいているこの時期に突然始まる大掃除。(但し、本棚のみ)。既存の本棚のキャパシティを超えた中での運用がしばらく続いていたので断捨離を実行する前に、整理整頓をしてみた。 テトリスで、|をスーッと入れ込んで、まとめて消えて…

電子な書籍リーダー

Kindle paperwhiteが手元に到着。当初の予定では年明け発送だったので早いと捉えることもできるし、注文してから約一ヶ月掛かったと考えることもできる。どちらにボールを置くかで性格がわかりそうな問題。 天神までKindle paperwhite用のカバーとフィルムを…

『結界師』田辺イエロウ

ツタヤでレンタルして週末に読了。全35巻。ちまちまと2週間かけて読んでしまった。 ここ1年の漫画サイクルは、ツタヤでとりあえず借りて読んで、また読みたいなと思ったものだけ購入するという流れが定着している。しばらく前までは、とりあえず買っちゃおう…

2011年3月に読んだ本

見事にノンフィクションばかり読んでいた3月。物語の世界にうまくフィットできない時には、どうしても現実寄りの本に手が伸びてしまう。少しずつ物語の世界に戻っていくことにしよう。 3月の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2847ページ日本…

『戦中派闇市日記』山田風太郎(小学館)

昭和22年から昭和23年にかけての日記。 以前から自覚はあったけど、あらためて自分以外の人のただの日記を読むことが好きみたい。現在のブログの形式だけではなく、インターネットに出会った1998年頃から名も知らぬ見知らぬ他人のウェブ日記を読むのが楽しか…

2010年の記憶に残った本

今年のほにゃらら、というのを初めてしてみる。新刊をほとんど読まないし、そもそも定番となっている10冊という数字を選ぶほどの読書量もないので、ささやかに小説編5冊と非小説編4冊という変則仕様。ただ、1年分の自分の読書を振り返ることができるという点…

2010年11月に読んだ本

意識が待避線に入ったときには本を読んでしまう、という行為は学生の頃から変わらずに磨き続けている唯一のスキル。今の二倍くらい生命が続いた頃には、体力的な瞬発力は落ちているかもしれないけど、精神的な瞬発力はますます研ぎ澄まされているような気が…

少女あるいはガールという入口

野村美月の「文学少女」シリーズを粗方読み終えたので、結城浩の『数学ガール』を手に取ってみた。少女=ガール、という安直なつながりだけで積まれた本の中から探し出して読んでみたものの、その分野に詳しい少女と主人公の少年という設定は共通していて、…

2010年10月に読んだ本

遅まきながらのまとめ。文学少女シリーズを粛々と読み進め、面白いよと借りた『阪急電車』をその日のうちに読み終え、宮本常一『忘れられた日本人』で失われつつある(あるいは、失われた)生活多様性について想いを巡らせた10月。 10月の読書メーター 読ん…

2010年9月に読んだ本

読書メーターに一行感想を書き付けるだけで、満足してしまっている今日この頃。 9月の読書メーター 読んだ本の数:16冊 読んだページ数:4968ページ幻の漂泊民・サンカ 礫川全次『サンカ学入門』に続いて、サンカについての概論的な本。サンカについての大枠…

建物で見る赤線地帯

「赤線」とは、昭和21年から昭和33年にかけて、日本中のいたるところに普通にあった「女性のいる町」のことだった。それまであった「遊郭」がGHQの手によって解体され、いったん公娼制度はなくなったものの、戦後の混乱期、集娼の必要を感じた政府はGHQの了…

貴志祐介祭り

先月の『黒い家』、『十三番目の人格―ISOLA』に引き続き貴志祐介による極上のエンターテインメント小説を。 『天使の囀り』貴志祐介(角川ホラー文庫) バイオホラー。ありえるかもしれない現実、という部分がバイオホラーとしての恐怖の源泉と思っている。…

『戦後ニッポン犯罪史』礫川全次(批評社)

『サンカ学入門』の著者が犯罪史についての本も出していたので、図書館で借りて読んだ。戦後の重大な事件をメインに50件の事件を取り扱っているが、事件の概要や背景など犯罪史の本として幹となる部分はあっさりとした記述で、未解決事件や冤罪と思われる事…

『世界クッキー』川上未映子(文藝春秋)

様々な媒体に載せられた川上未映子の言葉の集まり。ウェブサイトの文章を選りすぐった『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』に比べると言葉がすんなりと受け入れやすい文章になっている。そのせいなのか、今回はそれほど刺激を受けることもなく、…

『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』川上未映子(講談社文庫)

読後、何も留まるものがないという奇妙な体験だった。 ただ、読んでいるとフローの状態では、僕の中にある何かしらのスイッチをピンポンダッシュの要領で押し去っていく感じを受け、ふっ、とアイデアともネタとも言えないものが浮かんでは弾けていき留めてお…

2010年8月に読んだ本

とにかく暑かった8月。熱を発する物には近づきたくなかったので、家でPCを起動するということが激減して、本を手に取る時間が増えたのは良かったかもしれない。ただ、それでももっと涼しい方が良かった。 8月は、佐藤亜紀作品制覇へ向けて一歩ずつ前進し、恩…

2010年7月に読んだ本

この夏は『怪奇小説傑作集』のシリーズを読んでしまいたいと思いながら手にとってみた。が、日本のホラーや怪談を読む時にたまに感じるような怖さはない。湿度の高い蒸し暑さを払ってくれることを期待して読んでみたけどその点では期待外れ。ただ面白くはあ…

『陽気な黙示録』佐藤亜紀(ちくま文庫)

佐藤亜紀のエッセイ集は意見を異にする内容も多いけれど、勢いと内容の分厚さが癖になり始めると読むことを止めるのが難しい。佐藤亜紀のようなぶっとい背骨とその上に乗っかっている自信がないので読んでいて爽快になってくるのだ。ひょっとしたら読みなが…

『サニーサイド・エッグ』荻原浩(東京創元社)

『ハードボイルド・エッグ』の続編。 コミカルで頼りなく妙に親近感のわく探偵は顕在。前作で登場した秘書のおばあちゃんがいないのは寂しいけれど、脱走ネコを探す過程はやはり面白い。リアリズムを追求した現代型の私立探偵だと浮気調査やペット捜索が発端…

2010年6月に読んだ本

6冊か。体感としてはもっと少ないという感触だったのに、ワールドカップが始まる前に若干の貯金があった模様。始まってからは本当に物語が頭の中に入ってこない状態だったので、高橋源一郎の本をちびちびとナメるように読んでいた6月。 6月の読書メーター 読…

『日本文学盛衰史』高橋源一郎(講談社)

W杯が始まってからというもの本を読む集中力がないので、この本1冊をちまちまと読み進めていた。この本を読む前にアマゾンでレビューに目を通したところ 高橋氏本人がインスパイアされたと語る「坊ちゃんの時代」という漫画(1997年手塚治文化賞受賞、関川夏…

『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹(東京創元社)

鳥取の赤朽葉家を舞台に女三代、戦後からゼロ年代にまたがる年代記。三代とは祖母の万葉、母の毛毬、子であり記述者の瞳子。これまで読んだ桜庭一樹の本の中では最も面白かった*1。 辺境の人にまつわるエピソードからツボにはまったので、物語の面白さは万葉…