少女あるいはガールという入口
野村美月の「文学少女」シリーズを粗方読み終えたので、結城浩の『数学ガール』を手に取ってみた。少女=ガール、という安直なつながりだけで積まれた本の中から探し出して読んでみたものの、その分野に詳しい少女と主人公の少年という設定は共通していて、さらにこの二人が出会う場面までもが似ていて興味深い。
ただ、「文学少女」とは違い『数学ガール』では、数学に詳しい少女ミルカさんと「僕」との数学に関しての掛け合いに途中から付いていけなくなり、「僕」の後輩であり数学が得意ではないテトラちゃんと同じ目線で数学に接していくしかなかったのが悔しくもありながら、テトラちゃんという別ルートを準備しているところに作者の優しさを感じた。
哲学少女、法学少女とか化学ガール、天文学ガールとか出てこないものか。
- 作者: 結城浩
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/06/27
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