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『犬神家の一族』横溝正史(角川文庫)

ちまちまと思い出したように読み進めている横溝正史の本。やっと『犬神家の一族』を手にとって読み終えることができた。市川崑監督の映画を見たことはないけど、スケキヨの石膏のような白いゴムマスク姿の映像だけは頭に焼き付いているので、ある種の恐怖心を抱きながら読む。ホラーじゃないのに。覆面=ジェイソン=殺人鬼、という非論理的な等式が頭の中で出来上がってしまったが故の恐怖心なんじゃないかなと。
それで、殺人のトリックへの興味が薄れつつある中、横溝正史の本での個人的な楽しみは人間関係の濃度や土地の因縁、殺人動機などがメインなので、犬神財閥の遺産相続を巡る人間関係の定型的なドロドロ具合は充分に堪能できた。金田一耕助の存在感の薄さはちょっと気になったけど。
この本を読んで思ったけど、時刻表が出てくるミステリよりも家系図が登場するミステリの方が楽しい。

犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル)

犬神家の一族 (角川文庫―金田一耕助ファイル)