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読む。書く。のこす。

2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

建物で見る赤線地帯

「赤線」とは、昭和21年から昭和33年にかけて、日本中のいたるところに普通にあった「女性のいる町」のことだった。それまであった「遊郭」がGHQの手によって解体され、いったん公娼制度はなくなったものの、戦後の混乱期、集娼の必要を感じた政府はGHQの了…

個人識別情報としてのデザイン

本読みさんのサイトや日記サイトなど読み物方面のものをgooglereaderからはてなアンテナへ引越しした。もともとRSSreaderとアンテナの境界があやふやで、これはそっちあれはこっちと振り分け基準も曖昧だったので統一。googlereaderだと流し読みが多かったし…

貴志祐介祭り

先月の『黒い家』、『十三番目の人格―ISOLA』に引き続き貴志祐介による極上のエンターテインメント小説を。 『天使の囀り』貴志祐介(角川ホラー文庫) バイオホラー。ありえるかもしれない現実、という部分がバイオホラーとしての恐怖の源泉と思っている。…

トムヤムクン

今年の夏、マイブームだったトムヤムクン。無印良品でレトルトパウチのトムヤムクンを手に入れて、エビを投入するだけというお手軽料理。料理時間よりも、殻をむいて、背ワタを取って、片栗粉で臭いを取ってとエビの下処理の時間の方が遥かにかかるというア…

『戦後ニッポン犯罪史』礫川全次(批評社)

『サンカ学入門』の著者が犯罪史についての本も出していたので、図書館で借りて読んだ。戦後の重大な事件をメインに50件の事件を取り扱っているが、事件の概要や背景など犯罪史の本として幹となる部分はあっさりとした記述で、未解決事件や冤罪と思われる事…

珈琲、はじめました

家で珈琲が飲めるという幸せ。 食器棚から取り出したマグカップに茶しぶが広がってた。夏が始まる前、片付けるときには気になっていなかったのに、時をおいて目にすると妙に気になる。元が白いマグカップだから妙に目に付く。週末にキッチンハイターの刑。

『世界クッキー』川上未映子(文藝春秋)

様々な媒体に載せられた川上未映子の言葉の集まり。ウェブサイトの文章を選りすぐった『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』に比べると言葉がすんなりと受け入れやすい文章になっている。そのせいなのか、今回はそれほど刺激を受けることもなく、…

夏のひと休み

25.9℃。本日のサイコー!気温。 気まぐれな秋の顔出しに、こちらとしても気まぐれに料理に手を出す。暑い間はほぼ一品料理だったのに、涼しい台所に立つと火が苦にならないので自然と品数が増えてしまう。オクラと山芋のパスタに茄子の煮浸し、豆腐とワカメ…

『トゥルーへの手紙』ブルース・ウェバー(2004)

単にゴールデンレトリバーを愛でるためだけの映画だったら気が楽だったのに、監督で写真家のブルース・ウェバーが犬や動物を通しての反戦メッセージを送る映画だったために目尻を下げながらゴールデン可愛いのうという訳にはいかなかった。 とはいえ、トゥル…

台風様様

多少の蒸し暑さはあったものの35℃前後がずーっと続いていた頃に比べると過ごしやすさに格段の違いがある。台風に感謝。最近では熱帯夜とはいえども27℃位だと涼しく感じて、26℃まで落ちると肌寒くて扇風機を切って寝てしまう。クーラーのない生活が、動物とし…

『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』川上未映子(講談社文庫)

読後、何も留まるものがないという奇妙な体験だった。 ただ、読んでいるとフローの状態では、僕の中にある何かしらのスイッチをピンポンダッシュの要領で押し去っていく感じを受け、ふっ、とアイデアともネタとも言えないものが浮かんでは弾けていき留めてお…

DVDを求めて仁義なき戦い

どこから降って湧いたのか。サブリミナルで刷り込まれたのか。突然に『仁義なき戦い』を観たくなって近所のレンタル屋さんやTSUTAYAを探す羽目になってしまった。ただ、どこもかしこも貸出中で余計に観たくなったのがお盆の時期。それから何度か足を運ぶも1…

2010年8月に読んだ本

とにかく暑かった8月。熱を発する物には近づきたくなかったので、家でPCを起動するということが激減して、本を手に取る時間が増えたのは良かったかもしれない。ただ、それでももっと涼しい方が良かった。 8月は、佐藤亜紀作品制覇へ向けて一歩ずつ前進し、恩…