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履歴を記録すること

『ウースター家の掟』P.G.ウッドハウス(国書刊行会),1938

『よしきた、ジーヴス』の続編となる長編。そして騒動の元となるのはウシ型クリーマーという骨董品で、ジーヴスとバーティーの間に生まれる静かな緊張感のもとは世界一周クルーズ。ジーヴスが海へと飛び出たいようで。
それで、題名となっているウースター家の掟とは、

  1. 汝、友を落胆させるべからず
  2. 汝、女性の求愛を拒絶するなかれ

の二カ条からなっているらしい。これまで読んだ作品を振り返ってみれば、特に本作に限定されることなくバーティーが巻き込まれるトラブルは、だいたいこの掟に基づいた行動の為なんだなとわかる。正直なところ、そこまで掟に縛られてまでトラブルに巻き込まれなくてもいいのにと思わないでもないけど、バーティーからこの掟からなる律儀さを取り除いたら面白さが半減しそう。ただ、スティッフィー嬢に関してだけはあまりの独りよがりさ加減にイラっとしてしまったので、最終的に何もできないバーティーに代わってジーヴスの冷静なお仕置きを期待していたんだけど残念ながらの大団円。