『異常快楽殺人』平山夢明(角川ホラー文庫)
ダメだ。一応、一通り読んでしまったけど、この本無理。
とりあえず、あとがきから引用。
ここまで読んでいただいた方へ・・・感謝と、あなたの強靭な精神と貪欲な探究心に敬意を表したい。(中略)この本にかかわった編集者のひとりは、一気に編集作業を行ったために一週間あまり体調を崩してしまった。アメリカ人のスタッフのひとりは資料を収集している最中に情緒不安定になってしまい、スペイン人の恋人から「カウンセリングに行ったほうがいい」と再三にわたって忠告を受けた。(P306)
この状況を容易に想像できるのは、僕自身もこの本を読んでいた前後は体調がよくなかったから。大量殺人を行った人物7人について書かれたノンフィクションなんだけど、殺人・食人・死姦・暴力などなどの描写に力がありすぎるが故に引きずり込まれてしまい気分・体調が悪くなった。殺人犯の生い立ちや時代背景、類似の事件に関するストーリーなど読み応えもあって良い本だとは思えるのに、肝心の主題の部分で溢れる負の力に振り回されて僕には無理だった。
著者・平山夢明の書いた『「超」怖い話』シリーズや『怖い本』シリーズは怪談物として楽しめていたのに、ノンフィクションでは楽しめる素地が僕にはなかった。
- 作者: 平山夢明
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/08
- メディア: 文庫
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